飲食フランチャイズで開業する際の業態の選び方
会社員として雇われる仕事ではなく、自分のお店を持ちたいという希望を持つ人が多くなり、飲食フランチャイズを活用して開業に踏み切る人が増えています。しかし、飲食フランチャイズといってもさまざまな業態があるので、自分が目指す方向性を吟味した上で決定したいものです。それで、こちらでは人気の業態とその特徴について解説します。
昔から絶大な人気を誇るラーメン専門店
今も昔も飲食フランチャイズの中でも人気が高いのが、ラーメン専門店です。今では国民食と評されるラーメンは競合店が多くても繁盛する店も多く、開業に夢を持てる業態といえます。ラーメン店が儲かりやすい仕組みの一つのポイントは、原価率の低くできることにあります。とくに味の決め手となるたれやスープはさほど原価がかかりませんし、使用する具材も高価なものは期待されません。
また、効果的なオペレーションを追求することで、回転率を上げることができ、販売量にともなって利益を上げることが容易です。加えて、サイドメニューなどを充実させることで客単価アップにつなげることも可能になります。
この点で、数が多いラーメン専門のフランチャイズでは独自のノウハウを持ち、サポート体制が充実しているので、本部のブランドの力を借りて経営に乗り出すことができます。しかし、ラーメン店は営業時間が長く、従業員に適切な指示が出せることが大切になるため、体力とコミュニケーション能力がある人に向いているといえます。
お店の種類が選べるファーストフードと自由度の高い居酒屋
スピード感が求められる社会にマッチして売り上げを伸ばしているのが、ファーストフード店です。ファーストフードのフランチャイズは、扱う商品の種類が多く、人気商品を扱うことで売り上げを一気に上げることができます。
ただし、ファーストフード店では手軽に素早く食事ができることがポイントとなるため、オペレーションに必要な器材の調達やイートインスペースが必要です。そのため、資金力とともに調理やお客様対応の能力が求められます。
また、自由度が高い居酒屋も人気の飲食フランチャイズです。とくにメニューは全店共通のメニューは提供するものの、お店独自のメニューを出すこともできるところが多いので、創意工夫で楽しく経営したい人に向いています。
そして本部から指定されるメニューは、アルバイトでも簡単に調理できるようマニュアル化されているので、教育に時間がかかるということもなく経営に専念できます。居酒屋の営業は夕方から夜となるので、夜遅くまでの勤務が得意な方に向いている業態といえるでしょう。
費用対効果が高いテイクアウトと新規参入が容易なデリバリー
お店で食事をするのとは別に、家で手軽に美味しい食事がしたい要望に応えている業態の一つがテイクアウトです。テイクアウト専門店のメリットは、食事をするスペースがいらず、小さな店舗でも経営を行うことができる点にあります。そのため、初期の資金を抑えて開業でき、月々の家賃も安くできます。
また、テイクアウト店ではメニューの数が少なめで、オペレーションにかかる人数も抑えられるので、コストパフォーマンスのよい経営をできます。そう考えると、資金力に不安がある人や飲食店での経験が浅い人に向いている業態といえます。
さらに新規加入しやすい業態として挙げられるのが、デリバリーです。最近ではインターネットでの注文受付が可能になり、電話受付にかける人数を減らすことができているので、人件費を抑えての経営ができるようになりました。それでデリバリーは、より少ない資金でオペレーションを把握しながら地道に経営していきたい人に向いているフランチャイズの業態ということができます。
飲食フランチャイズで開業を目指す人は、人気の業態とともに自分の資金力や向いている作業などを考えて選ぶことが大切です。さらに、目指したい方向性や自分のライフスタイルなどを考慮すると、満足感の高い店舗運営ができるに違いありません。