フランチャイズを解約して独立することは可能？注意すべき足抜けとは

フランチャイズでノウハウを取得して独立を検討する人も多いかもしれませんが、契約内容によっては注意が必要です。今回はフランチャイズを解約して独立することが可能かどうかについて解説します。フランチャイズに加盟するときの注意点や解約における足抜けについても解説するので、フランチャイズ加盟後の独立を見据えている人は必見です。

フランチャイズに加盟するときの注意点

独立や開業の手段としてフランチャイズへの加盟を検討している人も多いかもしれません。フランチャイズ加盟はあらかじめ店舗運営に関するノウハウが備わっているため、未経験者でも独立が目指せる開業方法です。フランチャイズ加盟による開業はメリットが多いですが、以下のような点に注意しておく必要があります。

競業避止義務を確認する

企業によってはフランチャイズ加盟の契約時に競業避止義務を設けている場合があります。競業避止義務を課せられた場合、フランチャイズ加盟中はもちろんのこと、解約後に独立した場合でも制限される可能性があります。未経験者がフランチャイズ加盟でノウハウを取得して独立するケースがありますが、競業避止義務によって支障をきたす場合があるので要注意です。

損害賠償金や違約金の確認

フランチャイズ加盟時の契約において、ルール違反などによる損害賠償金や中途解約による違約金が設定されます。フランチャイズ加盟店としてはブランドイメージを守るために、罰則を厳しくすることで違反行ためなどを防ぐ必要があります。損害賠償金や違約金のルールがない場合は、後々のトラブル防止のため本部側へ確認しておくとよいでしょう。

フランチャイズ加盟の解約における足抜けとは

フランチャイズ加盟の解約の仕方によっては「足抜け」と呼ばれることがありますが、聞き馴染みがない人も多いかもしれません。足抜けは規則や約束を破って逃げてしまうことという意味ですが、フランチャイズ加盟においてもルールや契約を破って解約することを足抜けと呼んでいます。

フランチャイズ本部としては契約時の損害賠償金や違約金の設定によって、足抜を未然に防いでいます。しかしながら足抜けされてしまうと違約金の回収はできても、その後の収益が見込めなくなってしまいます。加盟側としても約束を破って足抜けしてしまうことは、今後独立していく上でよい選択とはいえません。

足抜けにはさまざまな事情がありますが、想定していた売り上げが見込めないことで途中解約することも考えられます。フランチャイズ加盟の前に、契約期間において売上を維持できるかどうかを見極める必要があります。どうしても契約期間を全うすることが難しい場合は、契約内容をよく確認した上で本部側とトラブルがないように穏便に進めましょう。

フランチャイズ加盟から抜けて独立することは可能？

前述した通り、フランチャイズ加盟の契約時に競業避止義務が設けられている場合は、フランチャイズ加盟から抜けて独立することが不可能となってしまいます。しかしながら競業避止義務は内容によっては認められない場合もあります。競業避止義務によって禁止している営業区域や営業期間、営業内容が裁判所等で不当な範囲と判断された場合には、無効になる可能性があります。

基本的には契約に沿うことが求められますが、内容によっては競業避止義務を無効とできることを知っておきましょう。しかしながら、競業避止義務を覆すために裁判での争いになってしまうと、余分な費用や労力が必要となってしまいます。独立を見据えてフランチャイズ加盟する場合は契約内容をよく確認し、競業避止義務がフランチャイズ脱退後の独立に支障をきたさないか確認しておきましょう。

まとめ

フランチャイズを解約して独立することは、競業避止義務が契約内容に盛り込まれている場合は基本的に不可能となります。フランチャイズに加盟する時には独立時にトラブルにならないよう、競業避止義務の内容や、損害賠償金、違約金をよく確認しておくことが重要です。