飲食店のフランチャイズオーナーの役割と仕事

ドーナツ店やハンバーガー・ラーメンなどを提供する飲食店の場合、大手企業と契約を結ぶフランチャイズ形式の店舗が国内では数多くあります。この契約のメリットは高い知名度を有した店を経営できるため、集客しやすい点が挙げられるでしょう。ここでは、フランチャイズオーナーの役割や仕事にスポットを当てて詳しくみていきます。

そもそもフランチャイズとはどういうもの？

フランチャイズ(FC)とは流通業界におけるビジネスモデルのひとつで、既に確立されている商標・商号を使用する権利を与えるという意味になります。日本では主に飲食店・コンビニといった小売店で取り交わされる契約に多く、コンビニに至っては2020年月時点で全国に約37万件ものFC店があるほどです。

この形態の営業方法は、商標を所有している企業がFCのオーナーを募り、一定金額の資金を提示すれば加盟店としての許可を与えて営業が行えるようにサポートをするのが特徴です。飲食店の場合だと本社がメニューや食材を用意して、オーナーは簡単な調理とサービスを提供するのみで店を経営できます。

1からすべて用意をするよりもより早く準備を整えられ、さらに集客や宣伝も本社に任せられるというメリットがあります。加盟店は商標などを利用する権利の見返りとして、毎月の売り上げの10～20％程度を本社に支払う義務が生まれる営業形態です。

飲食店におけるフランチャイズオーナーの役割とは

フランチャイズ(FC)契約で成り立っている店は、数多くあります。その中でも飲食店は非常に多く、東京都だけでも約4万1,000件もあるほどです。ラーメン・ドーナツ・居酒屋などさまざまな飲食店で構成されますが、このFC店には必ずオーナーが存在します。

フランチャイズオーナーの役割は主に土地・建物の確保、売り上げ目標の設定・スタッフの確保の3点です。FC店をオープンさせるには必ず店舗を設けなくてはいけません。その店を構えるための土地や建物を用意することが、オーナーとなる必須条件というわけです。経営を行ううえで毎月の売り上げ目標を設ける必要もあり、それをオーナーが自ら設定するのが一般的です。

本部に納める契約金などを考慮して、適切な目標を立てることが望まれます。店を円滑に運営するためのスタッフも必要で、採用時の面接をオーナー自身で行うという役割もあります。トータルで見ると、主に裏方の仕事がオーナーに変課せられた役割といえるでしょう。

オーナーの仕事は経営を軌道に乗せること！

飲食店のフランチャイズの場合、既に完成されているメニューがあり、サービスマニュアルも本部で用意されているのでスタートを切りやすいといえるでしょう。高い知名度を持つ飲食店であれば、集客率も固定数で確保できる見通しですが、長い目で見て円滑な経営を行うにはオーナーがしっかりと運営に携わる必要があります。

とくに開店直後だと、まだ店の接客などに不慣れなスタッフが多いので毎日店に出てオーナー自身が指導にあたるのが望ましいです。フランチャイズというポジションではあるものの、自身の店の経営を軌道に乗せるには、調理・接客・掃除などをオーナー自身が積極的に仕事を行って態度で示すことが重要です。

一定期間が過ぎればチーフなどに仕事をお任せするといいですが、最初の頃は可能な限り業務に携わっていきましょう。集客や宣伝にも参加をすれば、本部からの信頼を獲得でき、より円滑な経営へと歩みを進めることが可能になります。

以上、フランチャイズの概要とオーナーの役割・仕事についてでした。フランチャイズは本部がバックアップした経営を行え、非常にハードルが低い新規参入を可能とします。経営を軌道に乗せるために、当初は積極的に経営者自身も仕事に携わるのが望ましいでしょう。